合意形成の考え方(後半)

昨日の、ある図書館での話の続きです。

 

窓に面した席に座って本を読んでいたAさんとBさん。

 

Aさんは窓をもっと開けたいと思いました。

Bさんは同じ窓を閉めたいと思いました。

 

さて、あなたが司書なら、どうしますか?

というのが、問題でした。

 

このエピソードでは、司書はこうしました。

 

Aさんに、なぜ窓をもっと開けたいのか?と尋ねました。

Aさんは「空気を入れ替えたい」と答えました。

Bさんにも、なぜ窓を閉めたいのか?と尋ねました。

Bさんは「風で本のページがめくれるから」と答えました。

 

考えた司書は…

窓ではなく、後ろの扉を開けました。

 

これで、風でページがめくれず、空気を入れ替えることができ、二人とも満足しました。

 

何だ、そんなのずるい、と思われたかもしれませんが(笑)、

 

この話は合意形成の元となる交渉学の考え方をよく表しています。

 

ポイントは、それぞれの理由を尋ねて「満たしたいニーズ」を把握することにあります。

 

そして、それぞれのニーズを満たす「手段」を創造的に考えることです。

 

「窓を開ける」か「窓を閉める」かは、ニーズを満たす手段(の一つ)であって、
ニーズそのものではありません。交渉学では「立場」と言います。

 

「立場」のレベルでは意見の一致は困難です。
普通はここだけで考えてしまいがちです。

 

そうではなくて、それぞれの「ニーズ」が何なのかを明らかにして、
それらを満たす手段を柔軟に考えることで初めて合意形成は可能になります。